生活のこと、食べること

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新米のこと

実りの秋、スーパーに旬の食材が並ぶ。

秋刀魚、柿や梨、さつまいもなど、美味しい秋の味、ほっこりした色合い。

 

職場の同僚から、お米をもらった。ビニールの袋に入った10合くらいの新米。

 

田舎の農家で育てて、収穫したお米だそうだ。

夏にはトマトやキュウリももらったことがある。しっかり育った強い味がした。

 

「売ってる新米は、何割か古いお米が入っていることもあるから。これは生粋の新米」と。

知らなかった。そして、生粋の新米を食べるのがとても楽しみになった。

 

翌朝、もらったお米を研いで、炊飯器のタイマーをセットした。ちょうど帰ってくる時間を狙って。

 

お米はザルでいつもより丁寧に研いだ。

ちょうど松浦弥太郎の「おいしいおにぎりが作れるならば」読んでいて、その中に出てくる丁寧にお米を研ぐシーンを思い浮かべて研いだ。

それは、とても満ち足りてワクワクした時間だった。

 

いつも健康のために玄米を半分と、雑穀米のパックを1袋加えてお米を炊く。

雑穀米だけでも入れようかと迷ったが、せっかくなので白米だけで炊くことにした。

血糖値とか、栄養素とかいろいろあるけど….、今回くらいは。

 

 

この日は、思っていたより帰るのが遅くなってしまい、炊き上がりから時間が経ってしまった。くたびれて帰ると、新米は炊飯器の中で大人しく待っててくれた。

炊飯器の蓋を開けると真っ白でツヤツヤとしていた。

 

用意をしておいた豚汁に赤味噌を溶き、塩麹とハチミツで一晩浸けた玉ねぎと豚肉を炒める。

作りおきの野菜の冷菜をお皿に盛った。

 

準備が整い、ご飯をよそって待ちきれない気持ちで食べると、とてもおいしいご飯だった。甘く、香りがよく、ふっくらとして豚汁とも炒め物とも良く合った。白いご飯、おいしい!と心から思った。 

 

丁寧に育てられたものは、素敵だ。

素朴だが、豊かなごはんの時間が嬉しかった。

 

お米にお礼に何を送ろう、同じような素朴で豊かな気持ちになってもらえるものがいいな、と考えている。