よりみちカレー なんどり
前から行ってみたいと思っていた南インド料理のなんどり。
出張先から歩いていけそうだったので、よりみちして帰ることにした。
出張先で、仕事の人と飲み会やご飯を食べることがなければ、近くのカレー屋さんに行くのがたまの楽しみだ。
小台駅から都電沿いにプラプラ歩き、荒川遊園地前を過ぎたところにすぐにあった。小さなお店が連なる建物の一角、異国のような雑多な雰囲気だった。
カウンターと小さなテーブル席。カレーやインド映画の本がぎっしり並んでいる。カウンターの上にはいろいろな道具や食器。
こういうものがぎゅっとしたお店は大好きだ。
この日はベジの日のようだった。
夜はミールスとアラカルト。
ミールスにしようか迷いに迷って、結局、ワダ・カリとカリフラワーのスパイシーフリッターの2品を頼むことにした。
黒い雑穀団子やコロッケ、サンバルも捨てがたく迷った。いろいろ挑戦してみたい。
ワダ・カリは、豆のコロッケ、ワダをリゾットにしたものだそう。
豆のリゾットはトマトベースできれいな色をしていて、本当にスパイシー。
丁度いい辛さと塩味で、どんどん食べたくなる味だった。鍋いっぱいに食べたいくらい…
豆のツブツブ感とコロッケのかけら?なのか香ばしいスナックのような焼いた挽肉のようなサクサクしたものが入っていて、食感もとても楽しかった。
ワダ・カリのガツンとしたスパイスとは対照的に、カリフラワーのフラットはフワッと感じるくらいに優しくスパイスが効いる。
マスターが、衣も付けて揚げているところをじっとみていた。
料理の音、匂い、動き、カウンターはどれも感じられて楽しい。カラカラという揚げ物の音が心地よい。
外の衣はサクサク、中のカリフラワーは柔らかくジューシー。
揚げたての食べ物はこれ以上ないくらいのごちそうだ。
南インド料理でカリフラワーはよくお目にかかり、前にも違うお店でカリフラワーのフリッターを食べてから大ファンになってしまった。
今回のカリフラワーも大当たりだ。
お腹はまだ余裕があったが、出張前にバタバタして食べられなかったおにぎりがカバンにあるとこを思い出し、お酒も飲まず、2品を確実に味わってお店を出た。
今日は冒険したな、と思った。
日が暮れた都電の駅で電車を待ちながらおにぎりを食べた。この行儀の悪さがたまらなかった。
朝から慌ただしく、気持ちがそわそわしていたが、やっと緩んできた気がした。
そう思うと急に体の冷えに気づいて、家で温かい飲み物を飲んで温まろうと思った。
ナッツが好き
少し前から白い砂糖の入ったお菓子をなるべく食べないことにして、代わりに朝ごはんの後にコーヒーとナッツを食べることにした。
この朝ののんびりした時間が好きだ。コーヒーは、豆を挽いたものを買っておいてハンドドリップで淹れる。
ナッツはネットで購入することが多い。日持ちするので、1キロの大袋のものをストックしておく。健康のためのおやつなので、味付けされてない素焼きものを選んでいる。
最近のお気に入りは富澤商店のミックスナッツだ。クルミ、カシューナッツ、アーモンドが入っている。クルミとカシューナッツの割合が多めなのが嬉しい。
柔らかめで、ナッツそのものの味がしっかり味わえる気がする。
ミックスナッツもメーカーによって、味やナッツの種類、割合など様々なので食べ比べるのも面白い。ロースト具合によってもナッツの感じが変わるし、奥が深いんだなと思う。
いろいろ試したいが、富澤商店のナッツが美味しすぎて浮気ができない…。
ミックスナッツはそのままでももちろん美味しい。小さなタッパーやジップロックで持ち運びにも適している。
甘さがほしいときはハチミツをかけてスプーンで食べる。
さらにドライフルーツやクコの実、カマンベールチーズを細かく切ったものを混ぜて食べるのもよい。
きな粉やピュアココアまぶすのもおすすめだ。
ハチミツで数日漬けておくと、食感が柔らかくなる。ハチミツ漬けのビンは、オシャレで置いておくだけでも楽しい気持ちになる。
塩味がほしいときは、オリーブオイルでホールのクミンとナッツを炒めてから、ターメリックやレッドペッパーと塩、黒胡椒で味付けすると、スパイシーでとても美味しい。
赤味噌と甜菜糖を混ぜたものに付けて食べるとおかずよりの素朴で懐かしい味になる。
ナッツの困ったことは、つい食べすぎてしまうことだ。小皿に盛っても、もう少しだけ…と2回くらいおかわりしてしまうこともある。
味が美味しいのもあるが、バリバリ噛むという行為もクセになってしまう原因かもしれない。
噛むことは、無意識のうちにストレス発散になっている気がする。
低糖質、体にいいと言っても食べすぎには注意しよう…
ナッツを食べ始めてから、そんなに甘いお菓子を欲しなくなった。
さりげなく生活の中にナッツが入り込み、体の一部がナッツで作られていく。
そんなナッツ生活を楽しみたい。
新米のこと
実りの秋、スーパーに旬の食材が並ぶ。
秋刀魚、柿や梨、さつまいもなど、美味しい秋の味、ほっこりした色合い。
職場の同僚から、お米をもらった。ビニールの袋に入った10合くらいの新米。
田舎の農家で育てて、収穫したお米だそうだ。
夏にはトマトやキュウリももらったことがある。しっかり育った強い味がした。
「売ってる新米は、何割か古いお米が入っていることもあるから。これは生粋の新米」と。
知らなかった。そして、生粋の新米を食べるのがとても楽しみになった。
翌朝、もらったお米を研いで、炊飯器のタイマーをセットした。ちょうど帰ってくる時間を狙って。
お米はザルでいつもより丁寧に研いだ。
ちょうど松浦弥太郎の「おいしいおにぎりが作れるならば」読んでいて、その中に出てくる丁寧にお米を研ぐシーンを思い浮かべて研いだ。
それは、とても満ち足りてワクワクした時間だった。
いつも健康のために玄米を半分と、雑穀米のパックを1袋加えてお米を炊く。
雑穀米だけでも入れようかと迷ったが、せっかくなので白米だけで炊くことにした。
血糖値とか、栄養素とかいろいろあるけど….、今回くらいは。
この日は、思っていたより帰るのが遅くなってしまい、炊き上がりから時間が経ってしまった。くたびれて帰ると、新米は炊飯器の中で大人しく待っててくれた。
炊飯器の蓋を開けると真っ白でツヤツヤとしていた。
用意をしておいた豚汁に赤味噌を溶き、塩麹とハチミツで一晩浸けた玉ねぎと豚肉を炒める。
作りおきの野菜の冷菜をお皿に盛った。
準備が整い、ご飯をよそって待ちきれない気持ちで食べると、とてもおいしいご飯だった。甘く、香りがよく、ふっくらとして豚汁とも炒め物とも良く合った。白いご飯、おいしい!と心から思った。
丁寧に育てられたものは、素敵だ。
素朴だが、豊かなごはんの時間が嬉しかった。
お米にお礼に何を送ろう、同じような素朴で豊かな気持ちになってもらえるものがいいな、と考えている。