悲しみは悲しみのまま
少し残念なことがあって落ち込んだ。
ざっくりというと婚活をしていて、何度か食事をしていた人から、別の人と付き合うことになった、と連絡がきた。
とても丁寧に。
雰囲気がとてもいいなと思っていて、ごはんが楽しく食べられて、深い話や将来の話もしていたので、ショックだった。好きなのかはまだわからなくかったけれど。
婚活では、同時進行でいろいろな人と会うのは仕方ないことでそれは理解できる。
けど、実際にそれを目の当たりにすると、ひどいなと少しイライラしてしまった。
夜にメールを確認し、返信をせず眠った。
朝起きると暑くもないのに、全身びっしょりするくらい汗をかいていた。普段そんなことはないのでびっくりした。
そしてとてもスッキリしていた。
朝の電車でメールを読み返し、よかったですね、と今までありがとうのメッセージを送り、また、スッキリした。
はじめに感じた怒りはなんだったんだろうと思った。冷静に考えると、
女性として選ばれなかった悲しさ
や
もっと会って話したかったという残念な気持ち
や
もう会うことはないのだなぁという淋しさだったんだなぁ
という気持ちだったことに気づいた。
急なことで、不誠実だ、とか思わせぶりだったとか、選ぶ立場なんてひどいという相手に対する怒りが先に出てきてしまっていた。
相手は何も悪くないし、最後まで丁寧に対応してくれたのに。
大量の汗はそんな間違った感情を押し流してくれたように思う。毒出しみたいに。
結局は悲しかったし、淋しかっただけだった。
悲しみやさみしい、または他の感情を怒りに置き換えてしまうくせがあるのだな、と最近思う。仕事でもプライベートでも、それは本当によくない。
悲しい気持ちは悲しいままに。
数回だけど、美味しいごはんを食べてたくさんのことを話した時間は、綺麗な絵画のような感じで心の中に残っている。
怒りで歪めてしまってはもったいない。